こんにちは。ハラスメント防止コンサルタントの古賀です。 今日は「有能な社員ほど辞めてします会社の特徴」について解説します。
あなたは、売上に大きく貢献するようなエース社員や、社内の潤滑油や縁の下の力持ちのような、会社にとって必要不可欠な人材が次々と辞めてしまう会社をご存知ですか?
私は会社員時代にもハラスメント防止コンサルタントとしても、そういった会社をたくさん見てきました。 中にはわずか数ヶ月の間に、有能な社員が10数名も辞めてしまった会社もあります。
辞めるとは思っていない人が辞める会社は超危険!
もし、あなたの会社で有能な社員が、わずか2〜3ヶ月の間に3人も4人も辞めていたり、「えっ?何でこの人が?」と辞めるはずがないと思っていた社員も辞めたがっていたら危険です。
そういう会社は例外なく売上が下がります。 人が減るので機会損失も起きますし、プロジェクトの中心人物が辞めたのなら顧客からの信頼が低下し、顧客離れが起こるかもしれません。
残っている社員も辞めた人の分まで仕事をしなければならないので業務過多になり、クオリティが下がるだけでなく長時間労働でメンタル不全になることもあり得ます。
もっと酷い場合は、有能な社員が有能な社員を引き連れて独立し、いつの間にか自社の顧客が独立先の企業の顧客になっているということも。 それだけではありません。最悪の場合は倒産ということもあり得ます。
有能な社員が辞めないこと=社員が本当に幸せな会社を作ること
経営の神様と言われる稲盛和夫氏は、JALの改革に携わった時の話をこう言っています
「社員が本当に幸せになってくれること以外には経営目的はありません。みんなが本当にがんばって幸せになってくれれば、当然業績も上がるし、その結果は株主価値にも反映していく」
倒産から3年も経たないうちに再上場したJALの根底にあったのが、「社員が本当に幸せになる会社を作る」です。社員が本当に幸せになる企業が作れれば、倒産から3年も経たないうちに再上場できるのです。
有能な社員は、会社の売上や利益といった目に見える部分はもちろん、社内の潤滑油としての働きや本業に注力しやすいようにするためのサポートなど、幸せになる会社作りを土台から支えています。 有能な社員が辞めると言うことは、「社員が本当に幸せになる会社」からも遠のいていくと言うこと。
特に何千人、何万人と社員がいるわけではない、ほとんどの会社にとっては、有能な社員が辞めないことが、社員が幸せになる会社作りに必要不可欠です。
有能な社員が辞めない会社=右肩上がりのスパイラルを巻き起こせる
「そうは言っても、うちは高額の給料は払えないし、ひくてあまたな有能な社員ほどすぐ辞めていくでしょ」
とあなたは思ったかもしれません。 しかし、実際は給料が高額でも、これから解説する「有能な社員が辞める会社の9つの特徴」に当てはまれば、有能な社員はすぐに辞めてしまいます。
ぜひ、その有能な社員が辞めてしまう会社の特徴に当てはまるかを要チェックして、当てはまるところがあれば、今すぐ変えましょう。それだけで有能な社員は辞めなくなります。
実際に、これから解説することをポイントとして押さえておくだけで、離職者が激減します。
特に有能な社員ほど会社に残るようになります。 それだけではなく、会社の生産性が1.5倍になりますし、社内の雰囲気が明るく、風通しも良くなります。
さらに、有能な社員が有能な人材を集めてきてくれるようになります。 結果的に売上も上がり、業績も上がりつつ、生産性が高い分社員の休暇も増やせ、新規事業へ経営資源や人材を投入することもでき、その新規事業に惹かれてさらに有能な人材がやってくる右肩上がりのスパイラルを巻き起こせます。
テレビや雑誌の特集に取り上げられる事もあるかもしれません。
有能な人が辞める理由9選
その1:無駄な会議、時間の長い会議が多い
有能な人ほど無駄な時間、意味のない時間を嫌います。
「結局、この会議って何の意味があったの?」
「この時間でお客様にアポを取れたのに…」
有能な社員が辞める会社ほど無駄な会議や時間の長い会議が多いです。
まず、会議の数は最低限に減らしてください。 単なる進捗確認、情報共有であればチャットワークで十分なものも多いはずです。 どうしても会議をやる必要があるのであれば、「会議の目的、達成するべきゴール」を明確にし必要最低限の時間と人数でやりましょう。
その2:会社や部の方針がコロコロと変わる
「えっ、この間はA案で行くっていったよね?」
「また企画を考え直さないといけないのか…」
有能な人ほど、ゴールから逆算して自分や部下の行動を考えます。 それなのに方針がコロコロと変われば、今まで考えて実践してきたことが無駄になります。
もちろん変化の激しい時代ですから、市場や顧客の状況に応じて方針が変わることはあるでしょう。 でも根拠が明確でなく、単なる思いつきに思えるような方針転換は最悪です。
方針を決める時、方針を変える時には、「自分たちは何を目指しているのか、現時点でどんな状況なのか。そこにはどんなギャップがあるのか。ギャップを埋めるために何をするのか」を具体的に伝えましょう。
その3:自分の仕事ではないことをやらされる
「これ、自分じゃなくてもできるよね」
「この仕事、部長の仕事じゃない?」
有能な人は有能であるが故に仕事が集まります。 そのため、その人がやるべきではない仕事まで有能な人に集まる傾向があります。 特に立場に見合わない仕事を任せるのは止めましょう。
もしどうしてもその人に仕事を任せたいなら、その仕事に見合った昇給や昇格をすること。「自分は都合よく使われている」と思わせてはいけません。
その4:何のためにやっているかわからない仕事が多すぎる
「この仕事って必要ですか?」と聞いたら「前からやっている仕事だから必要なんだ」と言われた
「紙で管理するよりもExcelにまとめた方が管理しやすいですよ」と提案したら「前から紙で管理しているんだから、わざわざ変える必要はない」と一蹴された 。
有能な人は、単に「昔からやっていたから」「これが当社のやり方だから」といった、「何のために」があやふやな仕事を嫌います。
やる理由が明確に答えられない仕事は、多くの場合、会社の売上にも利益にもつながりません。 そういった仕事はリストラしてください。 もしどうしても残さなければいけないのであれば、ペーパー管理をデジタル管理にしたり最小限の時間にしたり、ギリギリに圧縮してください。
その5:「前例がない」という理由で、新しい提案が却下される
「どんどん意見を聞かせて」と言うから会社の改善点を挙げたら、「そんなこと、できるわけないじゃないか。うちの会社のこと、本当にわかってる?」と言われる。
「これからは新しいことにチャレンジすることが必要だ!」と言うから、売上につながる新しい提案をしたら、「いや、それは前例がないから難しいな」と潰される。
有能な人は、現状維持が嫌いです。自分自身も成長し続けたいと考えているので、チャレンジできる環境を求めて退職します。 変化の激しい時代において、現状を保とうとすることは緩やかな後退に繋がります。
短期視点だけでなく長期視点で会社の売上や利益に繋がることであれば、積極的に取り入れる姿勢を持ちましょう。 もし、その提案を受け入れられない明確な理由があるのであれば、その理由をしっかりと説明してください。
その6:上司が責任を取らない
「えっ?その仕事、私が全部責任を取るの?」
「責任を取ってくれない上司とはもう一緒に仕事したくない」
仕事をしていればトラブルや失敗は当たり前のように発生します。 その時に「お前の責任だ!」「だから私は反対したんだ!」と、部下を助けないばかりか責任を押し付けるような上司がいれば、有能な人はさっさと退職をしてしまいます。
仕事を任せる時には、必ず権限と責任範囲を明確にすること。 どんな仕事も業務の最終責任者は管理職であり、役員であり、社長です。 うまくいった時は上司のおかげ、失敗したら部下の責任…という会社は最悪。
「えっ、そんなことは聞いていない」とならないように、チャットツールや進捗管理システムなどを使って、プロジェクトの状況を把握できるようにしてください。 安心して業務に専念できる環境を作るのも、経営者や上司の役割です。
その7:社内の会話が愚痴ばかりで雰囲気が悪い
「そんなに文句ばかり言う前に、手を動かしたら?」
「できない、できないばかり言ってたら何も進まなくない?」
有能な人は、できなり理由ばかりを探す後ろ向きな人や、口を開けば愚痴ばかりと言う人が嫌いです。 なぜなら、そんな環境にいたら自分が成長できないことが分かっているから。
自分にとってマイナスとしかなり得ない人と働くぐらいなら、自分に良い影響を与えてくれる人たちが集まっている会社に転職していきます。 ネガティブな言動は感染力が高く、あっという間に社内全体がネガティブな空気でいっぱいになります。
もしかしたらハラスメントがあるのかもしれないし、顧客から過剰な要求を突きつけられているのかもしれません。 まずは社内が愚痴ばかりになっているのは何が原因なのかを把握しましょう。
その8:長時間労働が日常になっている
「今日も終電…」
「徹夜自慢ってダサいよね。いつの時代の話をしているの?」
有能な人ほど、仕事を早く終わらせて自分のための時間を持ちたいと思うもの。 今だに「長時間仕事をしている=仕事熱心、やる気がある」と思っているなら、今すぐその発想を辞めて下さい。
長時間労働が常態化している会社に有能な人は残りません。 今ある業務について、非効率なやり方をしていないか?なくても困らない仕事をしていないか?を棚卸して下さい。 判断基準は「そのやり方、その仕事は売上や利益に繋がるのか?」です。
その9:ハラスメントがある
「自分の部下なんだから言う通りにしろ!」
「この忙しいのに有給を取るなんておかしいんじゃない?」
ハラスメントがある会社は有能な人に限らずどんどん社員が退職していきます。 特に有能な人は我慢する必要はありませんから、「無理」と思ったらあっさりと会社に見切りをつけます。
「悪気はないから仕方ない」「これは社風だから」と言っている暇はありません。 すぐにハラスメント対策をしてください。まずは会社としてハラスメントは許さないということ、そしてハラスメントにどのように対応するか社員に明示することからです。
まとめ
いかがでしょうか。
有能な社員が辞める会社の9つの特徴
- 無駄な会議、時間の長い会議が多い
- 会社や部の方針がコロコロと変わる
- 自分でなくても良い仕事をやらされる
- 何のためにやっているかわからない仕事が多すぎる
- 「前例がない」という理由で、新しい提案が却下される
- 上司が責任を取らない
- 社内の会話が愚痴ばかりで雰囲気が悪い
- 長時間労働が日常になっている
- ハラスメントがある
もし、これは自分の会社に当てはまるかもしれないと思うものがあれば、ぜひできる対処方法から進めてみてください。 確実に有能な社員の退職を防げます
ただいま公式LINEにご登録いただくと
- 離職者を激減させる9つのタイプ別OKな声掛けとNGな声掛けリスト
をプレゼントしています。 さらに詳しく学びたい方は、今すぐ下記のQRコードよりLINE登録してください。