今日は「成果を出せる、管理職に向いている人」の特徴について解説します。

「プレイヤーとしては優秀だったのに、管理職になった途端、成果が出なくなったな」
「最近、何かというとハラスメントと言われるし、厳しい人は管理職にしない方がいいのかな」

誰を管理職にしたら良いかというのは、とても悩みますよね。 「この人なら!」と思う人を管理職にしたのに、なぜか管理職としてはイマイチで「なんで、あの人を管理職にしたんだ」なんて言われたら胃が痛くなってくるはず。

また「プレイヤーの頃はうまくいっていたのに、管理職になった途端、一生懸命やっても成果が出ない」と思っている管理職の方もいるだろうし、「成果を出せる管理職になるには、何をすればいいんだろう?」と思っている方もいるかもしれません。

管理職に任命してから何とかしよう…は遅すぎる

管理職にさせてはいけない人を管理職にさせてしまうと、会社ではとんでもないことが起きてしまいます。

「上司ガチャに外れた…最悪….」とメンバーが退職し、残されたメンバーも人が辞めていく部署に見切りをつけて異動の希望を出したり退職の連鎖が起こったりします。

「ガチャ」と言われる管理職も「自分はこうやって育ってきたのに」「自分は一生懸命やっているのに」とストレスを溜めて休職してしまうかもしれません。 さらにそのストレスがメンバーに向けばハラスメントを起こす可能性だってあります。
ハラスメントが起これば、管理職だけの問題ではなくSNSで炎上したり、訴えられたりと会社全体の問題になります。

管理職に任命してから何とかしようとするのでは遅すぎます。 管理職に任命する前に、管理職に向いている人を任命することが大切なのです。

見る目がなかったわけでも能力が落ちたわけでもなく、「ポイント」がズレていた

とはいえ、「誰を管理職にすればいいか」なんて簡単にわかるわけがないと思うかもしれません。

これまでだって適当に管理職を選んでいたわけではなく、「この人なら」と思う人を管理職に任命していたはず。それでも「期待していたパフォーマンスとは違うな」とか「何であの人を管理職にしたんですか!」とか、なかなか思うようにはいかないですよね。

これ以上、どうすればいいんだ…と思う気持ちは、とてもよくわかります。

今、管理職として奮闘している方も、「自分は一生懸命やっているのに…」と思っているはず。 それは管理職を任命した人に見る目がなかったわけでも、管理職になった人が急に能力が落ちたわけでもなく、単に「見るポイント」「頑張るポイント」が違っただけです。 今日は「誰を管理職にしたら良いのか」を見るポイントを具体的にお伝えします。

「見極めるポイント」を掴めば3年先も5年先も「管理職任命問題」で悩まない

誰を管理職にすると良いかを見るためのポイントが分かれば、一般社員のうちから次の管理職を見つけやすくなります。

またそのポイントを早いうちから身につけてもらえば、将来の管理職候補がたくさんでき、管理職候補がたくさんできるということは、優秀な人材が増えるということですよね。 優秀な人材が増えれば、売上も利益も上がるし、社員にとっても働きやすい環境が出来上がっていきます。

管理職を任命するべき経営者や人事責任者だけでなく、今、管理職として奮闘している方も、このポイントを伸ばせば、成果の出せる管理職になることができますし、これから管理職を目指す方にも使える話です。

このポイントはどんな業種、どんな規模の会社でも使える本質的な話なので、3年先、5年先、あなたがどこでどんな立場の仕事をしていても役に立てることができます。 ぜひ、最後までご覧いただき、成果を出せる管理職を見極めてください。

成果が出せる、管理職に向いている人とはどんな人?

あなたは、「成果が出せる、管理職に向いている人」とはどんなタイプの人だと思いますか?

「うーん。パワハラが怖いから、あまり厳しくない人かな」
「最近、”成果を出すには関係性が大事”とか”心理的安全性”という言葉を聞くから、人間関係が良いチームを作れる人かな」
「チームの仲が良いと成果が出やすいんじゃないかな」

残念ながら、どれも成果が出せる管理職としては今ひとつ。 人間関係もチームの仲の良さも悪いよりも良い方が良いのは当たり前ですが、そこに力を注ぎすぎると、単なる仲良しグループ、緩いチームになってしまい成果は出なくなります。

では、どんな人が「成果が出せる、管理職に向いている人」なんでしょうか。 それは

「セルフアウェアネス??何それ、聞いたことない…」という方も多いのではないでしょうか。 セルフアウェアネスとは簡単に言えば「自己認識力」のこと。 自分自身のことをどれだけ認識しているかと言うことです。

有言実行タイプ

セルフアウェアネスが高い人は、言動が一致しています。
10年前、20年前は「不言実行タイプ」 いわゆる言葉で語るよりも背中で見せるタイプが、管理職として成果を出せていたかもしれません。

でも今は「有言実行タイプ」
何を目指すのか、なぜそれをするのか、そのためにどうするのかをしっかり部下に伝え、自分自身でも行動できる人が成果を出せる管理職になります。

例えばごく身近な例で言うと、「挨拶」 誰しも挨拶が大切なことは知っていますよね。だから新入社員や若手社員に「しっかり挨拶をしなさい」と言うのです。 でも「挨拶をしなさい」と言う人自身が挨拶しているか?というと、そうではないことも非常に多いです。
部下から挨拶されても、PCの画面に向かったまま「あぁ」とか「おー」とか言うのはまだマシ、酷い人になると、挨拶されても何も返さないこともあります。

でも有言実行タイプの管理職は、部下に挨拶されたら必ず部下の顔を見て挨拶するだけでなく、自分から挨拶をしたり、なんなら「昨日は遅かったみたいだけれど、体調は大丈夫?」「最近、頑張っているってお客様から聞いているよ」と一声かけたりしてくれるのです。

管理職が有言実行していたら、部下も「自分もしっかりやろう」と思いますよね。

自己内省ができる人

自己内省とは自分自身の言動を顧みることです。

似たような言葉に「反省」がありますが、反省とはちょっと違います。 反省とはうまくいかなかった時に、同じことを起こさないように対処法を考えること。主観が強いので、時には自分自身を責めて動けなくなってしまうこともあるし、誤った方向に進んでしまう可能性があります。

自己内省は成功/失敗に関わらず、自分自身の言動を客観的に振り返り、「自分がその言動をしたのは何故か?そこにはどんな背景があるのか」自分自身の心を深く観察し、「この経験を次に活かすにはどうしたら良いか」を具体的な行動に落とし込むこと。

自己内省が習慣になっている人は、どんどん成長する人でもあります。 管理職が自己内省し、どんどん成長している人だったら、部下も「この人はすごい人だな」と思うはずです。

他者からのフィードバックを素直に受け止められる人

さらにセルフアウェアネスが高い人は、他者からの評価を素直に受け取ることができます。

いくら管理職だからといって、全てのことに完璧で間違いがないということはありません。 間違うこともあるし、知らないことだってあります。 それを他者から指摘された時に、言い訳したり感情的になったりしません。

もちろん、「間違って恥ずかしい」とか「そんな言い方しなくてもいいじゃないか」と言う感情がないわけではありません。ただその思いはあったとしても、他者からの評価をシャットアウトすることはしません。

厳しい評価であっても、自分が成長するために必要なことを自分に取り入れし、逆に「自分は譲れない」と言うことは、感情的になることなくしっかりと相手に伝えます。

管理職が厳しい評価もしっかりと受け入れることができる人なら、部下も「この人が言うことなら」と素直に聞けますよね。

成果が出せる、管理職を見つけるポイントは「一緒に働く人の声を聴く」こと

では具体的にセルフアウェアネスが高い人を見極めるためにはどうしたら良いでしょうか。

それは一緒に働いている人の声を聞いてみると言うことです。

セルフアウェアネスの高い人は自分自身の評価と他者からの評価が一致しています。 自己評価は人事評価を通して知ることができますが、意外と一緒に働いている部下からの声を聞く機会は少ないと思います。

いきなり360度評価を導入するのは難しいし、リスクもあるので、まずは「この人を管理職に登用しようかな」と思う人と一緒に働いている何人かに話を聞いてみると良いです。

すると本人、あるいは経営者や人事からは見えなかったリアルな声が聞こえてくるはずです。 「自分が聞いて忖度されたりしたら嫌だな」と思うのであれば、プロコーチやコンサルタントなど、外部の力を借りると良いかもしれません。

まとめ

成果が出せる、管理職に向いている人とは、

単にプレイヤーとして優秀なだけではダメだし、優しくて人当たりが良いだけでも成果の出せる管理職にはなれません。 自己認識と他者認識が一致している人、そしてそれをどんどん高めていける人が、成果の出せる管理職になれるのです。

正解がわからない時代において、「誰に管理職を任せるか」は経営にとっても大きな判断です。 そしてそれは経営だけでなく、管理職自身にとっても、その管理職の下で働く社員にとっても、大きな決定事項になります。

「先に肩書きを与えれば、それに合うように振る舞いが変わる」と言われることもありますが、残念ながら私はそうは思いません。 振る舞いが変わる人は、元々その素養があった人。

素養がないのに肩書きだけ与えても、本人も周りも、そして会社も不幸になるだけです。 ぜひ「成果の出せる、管理職に向いている人」を管理職に任命し、さらに「成果の出せる、管理職候補」を育ててください。


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